今回は刀根 健著のさとりをひらいた犬 ほんとうの自分に出会う物語です。主人公は猟犬という新しいスタイルですね。表紙から絵本かと思いましたが、軽めの小説でした。主人公のジョンの成長を通じて、自分の生き方を見つめなおすことが出来ました。小説なのでネタバレにならない程度に紹介していきます。人生観に関する記事はこちらから。
なるほどポイント
- 手負いの獲物ほど危険な相手はいない
- お前にとって一番大切なものは何だ?
- 大事なことは実績ではなくて、○○。
さとりをひらいた犬 ほんとうの自分に出会う物語 [ 刀根 健 ] 価格:1,650円 |
手負いの獲物ほど危険な相手はいない
猟犬じゃないとわからない感性だなと思って、リアルな小説だなと思いました。私は小説でその人にしかわからない感性に触れることが好きです。猟犬ならではですが、実社会でも当てはまると思います。例えば人を追い詰めすぎると、どんな報復を受けるかわからないです。猟犬は獲物を狩るのが仕事ですが、人を追い詰める仕事はないと思います。少し飛躍しましたが、こんなことを感じました。
お前にとって一番大切なものは何だ?
さとりをひらくお話ですから、こんな問いが幾度もあります。これにまともに答えられる人は少ないと思います。ジョンは物語を通じてこの問いについて答えを見出していきます。なので抽象的な表現がかなり多く、作品として好き嫌いは出ると思います。まぁ私は好きです。
大事なことは実績ではなくて、○○
ネタバレにはなりませんが、物語の本質がこれかなと思いました。実績ではなくてどう生きたかです。例えばある成功者が死ぬときにお金は持っていけないが、思い出は持っていけると言ったそうです。成果ばかりに目を向けていると心が壊れてしまうこともあると思います。成果主義でなく成長主義に関する記事はこちらから。いわゆるハウツー本ではないですが、面白い本だったと思います。それでは。
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