今回は安藤広大著の数値化の鬼です
本書は「リーダーの仮面」で有名な著者の次作になります。数値化の大切さが解説されており、曖昧なままでは頭一つ抜けることは出来ないと警鐘を鳴らしています。新人社員からベテラン社員まで役に立つ内容かと思います。
ビジネスに関する記事はこちらから。今回もなるほどポイントを3つ紹介していきます。
なるほどポイント
- 数値化が出来るようになると失敗を認めることが出来る
- 優秀だった上司は「伝え方」が上手でないことが多い
- 小さな目標を設定してクリアすれば社員のモチベーションが上がるわけじゃない
価格:1,650円 |
数値化が出来るようになると失敗を認めることが出来る
今のビジネス界では数値化できる人が評価されるようになってきている。評価自体が曖昧なものから客観的な評価に変遷してきているためです。優秀な人ほど呼吸するように数値化を行っているそうです。
数値化できるようになるとPDCAサイクルが早く回る。そのコツはPにあまり時間をかけないことです。大抵の日本人は石橋をたたいて渡る癖があるのでなかなかDに移れない。
Dに早く移るのは、実際にやってみて「そういうことだったのか」と気づくためです。歌と同じで歌詞を覚えてから、意味を理解する。理解は遅れてやってくるもの。
優秀だった上司は「伝え方」が上手でないことが多い
極端な例でいえば元プロ野球選手のミスター長嶋はホームランをどうやって打つのですか?と聞かれると「スーッと来た球をガンッ!と打つ」と答えたそうです。天才肌の人には簡単にタスク処理が出来てしまうので、出来ない部下の気持ちがよくわからないのです。
数値化の重要性をうたっていますが、それだけでなくわかりやすい具体例をおり交ぜないと伝わらないのですね。また相手の理解度も確認するアプローチが大切です。
「現状維持では沈む時代」なので数値化は必須であると著者は語ります。「とても」「すごい」などはビジネスでは死語にして、まずは自分の1日の行動から数字でとらえるようにしましょう。
小さな目標を設定してクリアすれば社員のモチベーションが上がるわけじゃない
現場と上層部の考え方の乖離が起きているようです。目標を当てがってクリアさせるのが正解な時代ではないようです。現場でモチベーションを上げさせるなら、「自分で問題を考えさせてそれを解決させるのがマスト」だそうです。
とはいえそんな考え方を持っている社員はせいぜい2割程度じゃないかと思います。本書みたいな本を手に取ってるだけでその枠に入りそうなので著者はこう言ってるのかもしれません。
また具体的なプロセスは教えるべきじゃないとあります。これは指示待ち人間には使えませんが、自分で考える癖がないだけで実は優秀な人には使えると思います。適材適所で考えていく必要があります。それでは。
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