書評

【医学】すばらしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険 ポイント3選

今回は山本健人著のすばらしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険です

 本書は人体に関わるトリビア本です。ただ無駄知識ではなくて、人に話したくなるような面白い内容です。私は薬剤師なので本書の内容は大体知っているのですが、学生の頃に読みたかったと思いました。本書は医療関係者だけでなく人の体のしくみについて興味がある方におすすめです

関連の記事はこちらから。今回もなるほどポイントを3つ解説します。

なるほどポイント

  1. 男のあそこは折れる
  2. がん死亡率上昇は高齢化が原因
  3. メス!は一回だけ

男のあそこは折れる

 骨がないから折れるわけないじゃん!ごもっともな意見ですが、実際にボキっと音がなって折れるそうです。白膜があるのでそれが折れるそうです。折れても手術すれば、良くなるそうなので折れた人は病院に行きましょう笑

 また肛門は精密機械のような臓器で固体か液体か気体かを瞬時に見分け、気体のみ排出するという高度な選別が可能です。しかし気体だと思って出したら液体だったという間違いがたまにあるようです。我々のお尻には高性能センサーがついてるわけですね

 そして血液を「そのまま輸血するようなことは通常行われない」ようです。献血で集められた血液製剤を使用するのです。ワンピースのルフィとジンベエの輸血シーンはチョッパーの医学があるから可能なわけです

 本書は1話完結型の短いコラムが集まっているので、スキマ時間にちょっとずつ読むのに最適なんです。難しい内容でもわかりやすく解説されているのでオススメです

がん死亡率上昇は高齢化が原因

 医療は進歩してますが、がん死亡率は上昇してます。これは「単純に高齢化が原因」だそうです。免疫力が下がれば腫瘍に対する抵抗力も下がるため、死亡率も高くなるので合点がいきますね。健康に関する記事はこちらから

 このようにがんに罹患しながら寿命で亡くなる方が増えています。なのでがん保険では「日本人の半分はがんになる」というプロモーションを行っています。間違ってはいないですが、本書の本質からはずれていますよね

 そういえばがんの転移は「肝臓が多い」とご存知ですか?これは消化器から集められた血液が肝臓へ向かう血管を経由して肝臓内に入り込むからです。がん細胞も一緒に肝臓に入って生着し腫瘍をつくるからなんです

メス!は一回だけ

 メスを使うのは最初だけです。あんな鋭利な刃物で切ったら内臓が傷だらけになりますよね。オペと言えばメス!からのスタートなので意外です笑

 また「消毒液は傷の治りを悪くする」そうです。傷は水道水でしっかり洗い、異物を洗い流すだけで十分なんです。それに傷には軟膏を塗って湿潤環境を維持するのが望ましいです。あのグジュグジュは身体が傷を治そうとしているので無理に拭き取らないでください

 いかがでしたでしょうか?薬剤師の私でもそうだったの⁉と驚く内容が多かったです。このような体にまつわる話のネタ沢山あるのでぜひ読んでみてください。それでは。