今回はアンデシュ・ハンセン著のスマホ脳です
著者は精神科医でノーベル賞選定で知られる名門カロリンスカ医科大学を卒業後、ストックホルム商科大学にて経営学修士(MBA)を取得しました。現在は王家が名誉院長を務めるストックホルムのソフィアヘメット病院に勤務しながら執筆活動を行う傍ら、有名テレビ番組でナビゲーターを務めるなど精力的にメディア活動を続ける。前作『一流の頭脳』は人口1000万人のスウェーデンで60万部が売れ、その後世界的ベストセラーになりました。
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なるほどポイント
- スマホ依存の人の特徴とは…
- 平均睡眠時間は100年で1時間減っている
- スマホ脳への対策は○○
スマホ依存の人の特徴とは…
スマホ依存の人は「自尊心が低い」「競争心が強い」「強いストレスにさらされている」などの特徴があります。1日7時間以上スマホを触っている人はすでに依存状態かもしれませんが、このように内面でもわかります
ちなみに不安=ネガティブと考えられがちですが、不安になることは脅威から逃走する防衛本能でもあります。長期的な不安やストレスはうつ病等の原因となりますが、短期的なものであれば目標達成等ポジティブに働きます
あまり最近の若い者は…と考えたくないですが、デジタルネイティブ世代はスマホ依存がちだなと思っています。「自分との比較範囲」が私が20代の頃よりも明らかに広がっている気がします。これにより職場に対して不満に加えて不安を持ちやすいんだと思います
これに対するアクションプランは自分の幸せの軸をハッキリさせることが大切なんじゃないかと思います。なるべく孤独な時間を作って「自分は何をしている時に楽しいか」を考えたり、周りに聞いてみるのもいいかもしれません
平均睡眠時間は100年で1時間減っている
過去100年で人間の平均睡眠時間は1時間減っているようです。これは電気の普及とかも影響していると思います。しかし睡眠時間が減ると我々の生活に支障が出ます
具体的には1日6時間以下の睡眠が10日間続くと24時間完徹した時くらいの集中力まで落ちてしまうそうです。睡眠がいかに重要かが分かりますね
本書ではマルチタスクの危険性も触れられています。我々の脳はシングルタスクしかできないようになっています。マルチタスクをすることによって「集中力が途切れやすくなる」そうです。ただマルチタスクにならざるを得ない状況もあると思います
こうした状況ではなるべく自分を客観視して「マルチタスクになっているから注意しないと」と考える必要があると思います。私は薬剤師をしていますので「ミス=人命にかかわる」という緊張感の中で調剤をしています。常に「間違っているかもしれない」と考えて業務にあたっていますがそれでも間違える時は間違えます
スマホ脳への対策は○○
スマホ、マルチタスク、不安、ストレスなどの我々の脳に悪影響への対策は「運動」になります。これは毎日5分走るだけでも効果があります。これは我々の先祖が狩猟をしていたことが要因の一つです
私も毎日散歩を習慣にしていて、子供にも勉強を強要するより筋トレをしてもらってます。昨今の筋トレブームもストレス解消等の効果があるから流行っているのです
じゃあ運動しようといきなり高負荷な運動をして筋肉痛になって習慣にならない人がほとんどだと思います。まずは散歩のように低負荷の運動で体を慣れさせましょう。そもそも散歩すらできない人がほとんどですから、ちょっとやるだけで周りとの差は歴然ですよ
いかがでしたでしょうか。今回は日本でも話題となった本書を取り上げてみました。スマホは我々の社会でも欠かせないツールとなりましたが、付き合い方は見直さないと沼にハマるという内容でした。本書は脳科学的にもわかりやすくストレスや記憶について解説されている良書ですので気になった方は一度読んでみてください。それでは。