今回は伊庭正康著のできるリーダーは、「これ」しかやらない メンバーが自ら動き出す「任せ方」のコツです
本書ではリクルートで活躍された著者のリーダーシップノウハウが紹介されています。大企業で結果を残した実績あるノウハウというのは学ぶ価値があるともいます。ビジネスマンで新人の方からリーダーシップを発揮する立場の方まで幅広く飲んでいただけると思います気になった方は是非読んでみてください
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なるほどポイント
- 年上部下に対するアプローチとは
- 褒めるべきなのは結果でなく、能力な理由
- ほとんどの人はリーダー向きではない
できるリーダーは、「これ」しかやらない メンバーが自ら動き出す「任せ方」のコツ [ 伊庭 正康 ] 価格:1,650円 |
年上部下に対するアプローチとは
リーダーを任されるようになってあるあるなのが、「年上部下の扱い方」です。これについては私も社内での試験で聞かれた覚えがあります。これについて著者は以下のように方法を紹介してます
- 教えて欲しいというスタンス
- 支援者となる
- 判断軸を示す
この3つで一番重要なのは「教えてくださいスタンス」だと思います。年上部下は年下上司に追い抜かされたことについて良く思っていないケースがほとんどだと思います。なので横柄な対応をされたりすると言うことを聞かなくなるはずです
そんな時は謙虚な姿勢で教えてもらうことで関係性を構築していくと良いそうです。こうした関係性が出来上がっていれば「面倒だけど手伝ってやるか」となるわけです。それが出来なければ足を引っ張られることもあると思ってください
またベテランは「手の抜き方を心得ている人」がほとんどです。大抵の仕事は3年もすれば1人前ですから、やらなくてもいいことがわかってきます。こうしてさぼり癖などがついているベテランを上手く鼓舞して成果を上げていくことがリーダーに求められる素質だと思います
褒めるべきなのは結果でなく、能力な理由
部下や周りを評価するときに実績を重視する人がほとんどだと思います。営業で1000万の案件とった、前年比150%のような感じです。実績というのはわかりやすいですが、形になるまで時間がかかります。部下を褒めたり評価することはコミュニケーションの手段なので積極的にやっていきたいです
そんな時は「能力について評価する」ことです。例えば気遣い、挨拶、笑顔などの見過ごされがちなソフト面です。こうした点を評価されると本人も頑張ろうとモチベーションが上がっていきます
私は能力評価を子育てでも使っています。テストで100点取ればもちろん褒めます。しかし100点はそうそうとれるもんじゃないですからね。なので気遣いを褒めるようにしています。例えば一緒に食べていたお菓子のごみを私の分まで捨ててくれた時。「気が利くね‼こういう気遣い大事なんだよ」と褒めます。こうしたお手伝いが成功体験となって利他的な思考が出来るようになっていくんだと思います
本書では「仕事をやる上で大切なことは○○である」と自分の判断軸を明確にすべきとあります。私で言うと「楽しいかどうか」です。楽しければやるし、楽しくないならやらないです。これは外的帰属より自己帰属が重要ということ。つまりやらされる事よりやりたい事の方が自分事として捉えられて続くんです
ほとんどの人はリーダー向きではない
リーダーの話が来ると「リーダー向いてないので」と断る人が大半だそうです。私もリーダー業務が面倒くさいので断っています(笑)なぜ皆断るかというと、リーダーの経験がほとんどないからだそうです
たしかに中高と生徒会長やれるのは1人ですし、学級委員も男女1人づつです。なのでリーダー経験を積める人が少ないのが現状です。そしていざやってみても空回りする失敗が多いため、次に繋がらないわけです
著者からすると「はじめてのお使いと同じ」だそうです。テレビ番組で小さい子供がお使いをするというもので、一度は見たことがあるんじゃないかと思います。初めてなので基本泣いてしまうし、別の物買ってしまったりします。リーダー経験もそれと同じで上手くいかないのが当たり前なんです
皆さんは2:6:2の法則をご存じでしょうか。これはパレートの法則と呼ばれて賛成:どちらでもいい:反対=2:6:2のような割合になるというものです。本書では賛成してくれる2割を巻き込みつつ、6割を巻き込んでいくと紹介されています。ここで重要なのは「どうしても2割には反対される」ということです。どんなに好かれようとしても一定数からは嫌われてしまうということなんですね
いかがでしたでしょうか。Z世代は出世を望まない人が多いそうです。40、50代でも出世を望まないで平社員のままを希望される方がいると思います。しかし50過ぎた給料高いおっさんと20代の給料の安い新卒だったら後者が選ばれるはず。経験が価値となるような職種につかない限り10年20年働こうが給料の変わらない時代が来るのではと危惧しています。それでは。
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